上遠野公民館さん主催の「親子で和紙漉き体験」のお手伝いに行ってきました。

11月20日(日)の往生山の様子です。秋も深まり日増しに冷え込むようになってきましたが、この日は割と穏やかで暖かく、過ごしやすい日となりました。
そして、上遠野公民館さん主催の「親子で和紙漉き体験」を、無事、入遠野公民館で実施することができました。
2016年11月20日の往生山の様子。

福島県いわき市遠野地区に伝わる伝統工芸の一つに和紙作りがあります。地元産楮100%を使用し、自然の素材であるトロロアオイのねりを使って、寒漉き(寒い時期に漉く)される紙は、遠野和紙と呼ばれています。
現在はボランティアの方々といわき市の協力隊とで、この伝統の和紙「遠野和紙」の技能継承にご尽力されております。遠野和紙は一般に市販されておらず、地元学校関係の卒業証書及びいわき市の証書として利用されているのが現状です。磐城手業の会を中心として福島高専とのコラボ商品を開発をされているとのことです。
いわき市遠野オートキャンプ場では、年間を通して紙漉き体験ができるようにするため、化学糊(ねり)を使用しています。遠野和紙とはなりませんが、体験を通して伝統技能に関心を持っていただくこと等を目的として、紙漉き体験を行っております。遠野和紙の広報活動に協力させていただくため、和紙漉き体験の出張も行えるようにしております。
また、今回ミニイーゼルで使用している材料は、遠野和紙の原材料の楮(こうぞ・くわ科の植物)の裸木を使用し、より身近に和紙を感じていただきたいと思いキット化しました。今回はそのキットを使用し、親子で協力してミニイーゼルの作成を行っていただきました。
紙漉き体験をされたい方は、5名様以上からキャンプ場にて体験することができます。また、団体様の場合でもご相談いただければ出張にて対応させていただけると思います。
いずれの場合でも、いわき市遠野オートキャンプ場に、直接、お問合せ・ご相談下さい。受付できない時期もありますが、日程等を含め詳細をお打合せさせていただきます。
※いわき市遠野オートキャンプ場の体験で漉く紙は遠野和紙ではありませんが、遠野産楮を100%使用しております。

和紙漉き出張セット。
溜め漉きで漉く和紙は、失敗が少なく、モミジの葉などを置いて手軽にアレンジすることができます。簾桁を使っての紙漉きもキャンプ場内の体験小屋で体験できますが、小さいお子様には溜め漉きで楽しんでいただいております。

和紙漉きの様子。(溜め漉き)漉いた和紙を脱水しています。
お玉で紙の材料が入った水をすくい流し込んでいきます。少し流し込んだら、モミジなどの葉をお好みでおいて、さらに紙を漉いていきます。ある程度の厚さになったら、脱水機にかけて余分な水を吸い取ります。吸い取った後は、濡れた状態の和紙を乾燥機に貼り付けて、乾燥させて出来上がりです。(体験人数が多い場合は、濡れた和紙をフィルム等に挟んで、自宅のガラス面に貼り付けて乾燥させていただく場合もあります。)

親子で協力してミニイーゼルを作成。ミニイーゼルを作成しています。
楮の裸木には予め穴を空けており、竹ひごを金槌で打ち込んで組み立てていきます。金槌の打ち方や力加減が結構難しかったようでしたが、お父さんお母さんの手を借りてしっかり組み上げらていました。お子様によっては、自分一人で頑張って組み立てられていたようで、成長を見守る親としては、頼もしく感じられたのではないかと思います。

参加された親子の方々には、とても貴重な体験をしていただけたと思いますが、いかがだったでしょうか?
親子で取り組んだ体験が、楽しい思い出になっていただければ幸いです。

11月26日(土)のスターウォッチングも1週間後に迫りました。まだ募集定員に空きがありますので、お早目にご応募下さい。